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現代人の口の中の一番の悩みは?

2019.01.22

歯科

皆様こんにちは。

マーケティングリサーチ会社「マクロミル」が行った全国の20~69歳の男女1000人を対象に行ったアンケート調査を行った。

その結果、現代人が抱える口腔内環境で最も多かった悩みは「口臭」だそうで、20%以上の人が実際に悩んでいるという結果になったそうです。(図1)

ちなみに「歯並び」は4番目という結果のようです。

悩む程ではないにしろ「とても気になる」が16.0%、「やや気になる」が45.6%と合わせると61.6%が自分の口臭が気になるという回答だったようです。(図2)

また、図3では自分以外の周囲の人として家族、友人、恋人、同僚別に「とても気になる」「やや気になる」などのデータを示しています。

さらに、口臭が気になるタイミングという質問では「起床時」が63.0%、「口の中が乾燥している時」が52.2%と大半を占める結果となったようです。(図4)

口臭の主な原因は硫化水素やメチルメルプタンなどの揮発性硫黄化合物と言われていますが、生理的口臭であれば、歯磨きで細菌を減らしたり、食事などで唾液分泌を促進させることが可能だと言われています。

しかし、病的口臭の場合、歯周病、齲蝕、歯垢、歯石、舌苔(ぜったい)の他、唾液分泌の減少によるドライマウスなど90%以上は口腔内にその原因はあるようです。

特に歯周病菌が産生する硫化水素は強い口臭となるだけではなく、歯周病自体を悪化させる要因に1つと言われています。

口腔内の硫化水素濃度と歯周病の進行度には強い相関性があるため、患者さんの口腔内における硫化水素濃度を測定することで、口臭や歯周病の程度を判定する指標とされています。

口腔内で検出される硫化水素は歯周病菌が産生硫化水素産生酵素、主にシステインというアミノ酸から産生される。

このような酵素の反応機構を解明することで、硫化水素産生の根本的な理解に繋がると考えられていた中、岩手医科大学薬学部 野中孝昌教授、毛塚雄一郎助教らの研究グループが、健常者を含め多くの成人で検出される歯周病菌(フゾバクテリウム・ヌクレアタム)が産生する特有の硫化水素産生酵素(Fn1055)に着目した結果、システインが構造変化を伴い硫化水素を産とセリンを生成することが判明しました。(図5)

システインの立体構造と反応機構が解明されたことで、歯周病菌における硫化水素の産生機構の理解に繋がると同時に新たな洗口液成分の開発のきっかけになると期待が寄せられている。

 

本日は、「口臭」という誰でも気になるテーマについての大変、興味深いお話でした。

 


現代人の口の中の一番の悩みは?
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